「項目指示」機能では、特定の特許文書に対して複数の指示をまとめて実行できます。例えば、要約の作成・用語の抽出・特徴部の記載有無の判定など、複数の指示を1回で処理させることが可能です。また、結果は項目ごとに整理された表形式で出力されるため、Excel等の表計算ソフトで効率的に活用いただけます。
全体要約、目的に着目した要約、効果に着目した要約など、複数の観点による要約を一度に作成できます。
例えば「特定の技術分野に特有の」や「接合方法に注目して」「検出対象に注目して」など、任意の条件を自由に指定し、要約を作成することが可能です。
特許文書中に記載された部材と、その部材の用途・機能・製法などを関連付けて抽出できます。
例えば「ゴム」という部材に対し、「どのような用途で、どのような機能を発揮し、どう製造されるか」といった情報をセットで抽出することが可能です。
特許文書の全体要約と、特定の特徴語や指定事項が本文中に含まれているか否かなど、性質の異なる項目をまとめて出力できます。
サマリの作成と、特定の構成要件に関する記載有無の判定結果をリスト形式で取得したい場合に非常に便利です。
項目指示機能の使い方をご説明します。「
一括指示ツール(バッチ処理))」においても利用でき、複数の特許文書に対してまとめて指示を行い、出力結果をリスト形式でダウンロードすることが可能です。
ログイン後、機能の選択画面で「サマリア」を選択すると、公報番号の入力画面が表示されます。指示を行う対象の特許公報の公報番号を入力し、「アップロードボタン」を選択すると、特許文書が読み込まれます。

公報番号の入力
画面右側に配置された「AIアシスタントに指示する」ボタンを選択し、AIアシスタント・ウィザード画面を開きます。

AIアシスタント・ウィザードを開く
個別の特許文書ではなく、複数の特許文書に対してまとめて、項目指示機能を適用することができます。一括指示ツールを開くには、画面右上のプルダウンメニューから「一括指示ツール」を選択します。

右上のプルダウンメニューから「一括指示ツール」を選択
一括指示ツール画面に切り替わるので「新たに指示を登録する」ボタンを選択します。これにより、一括指示の登録画面が開きます。一括指示の指示画面は、AIアシスタント・ウィザードと同じ指示を設定することができます。

「新たに指示を登録する」ボタンを選択
AIアシスタント・ウィザード画面の操作手順を説明します。なお、一括指示ツールの指示登録画面も同様の操作手順となります。
STEP1:画面上部のタブから「項目指示」を選択する
項目指示の入力欄は「フォーム形式」だけでなく、タブを切り替えることで「JSON形式」「プレビュー」「表形式」にて表示させることができます。

「項目指示」を選択
STEP2:メイン指示と項目名・項目内容を入力する
項目指示は、全体に対して適用する指示(メイン指示)と、項目ごとの複数の指示で構成されます。
メイン指示の入力欄(「命令文」の欄)には、全体に対して適用する指示を入力します。項目ごとの指示は「項目名」と、項目ごとに出力したい指示内容を入力欄(「項目内容」の欄)に入力します。

メイン指示と項目指示の入力
各項目内容の入力欄には、「
簡易指示(クイックアシスト)」が用意されており、各種の要約や、課題・解決手段の説明などをワンクリックで割り当てることができます。
項目指示の右側に表示される「クイックアシスト」を選択すると「発明をわかりやすく説明」などのプルダウンメニューが表示されます。指示に含めたい項目を選択し、指示を割り当てます。
この際、出力文字数の指定などの追加の指示は、「項目内容(指示内容)」に、追加で入力します。例えば、「50文字以内で出力」といった指示を「項目内容(項目指示)」に入力します。

クイックアシスト指示の割り当て
指示項目に簡易的な分類付与の指示を組み込むことも、効果的な活用方法です。
この際、分類の判断理由となった明細書中の記述箇所や参照段落を抽出する指示をあわせて設定することで、出力結果からスムーズに本文確認が行えるようになります。
また、「クイックアシスト」メニューの「発明をわかりやすく説明」などの要約項目を同時に割り当てれば、文書全体の概要と大まかな分類を並行して確認できるため、大変おすすめです。

簡単な分類付けの指示
指示項目に、ある特定の観点や特徴部が文書に記載されているかどうかといった記載有無の判定を割り当てることもできます。例えば、モーターの記載有無を解析させたい場合には、次のような項目名と項目内容を入力します。
項目名:モーターの記載有無
項目内容:モーターについて記載がある文書は「1」、記載がない文書は「0」と出力する
適切な項目数での実行
一度にあまりに多くの項目を指定すると、出力の精度や品質が低下する場合があります。5項目程度(最大でも10項目以内)に収める設定がおすすめです。
根拠(ソース)の併記
例えば「特徴語」を抽出する項目を設定した場合は、「その特徴語の抽出箇所(根拠段落)」といった項目も併せて設定することをおすすめします。本文中の根拠がセットで出力されることで、回答内容の確認がよりスムーズになります。

「PDF/WORD」ボタンの選択
「画像」ボタンを選択すると画像入力欄が表示されます。「ファイルアップロード」欄に画像ファイルをドラッグ&ドロップするか「ファイルを選択」からファイルを選択します。

指示内容に画像を含める
アップロードした画像に対して「図面ラベル」が付与されます。また、指示文の入力欄には、以下の形式の「画像タグ」が入力されます。
((spayload:)){"uuid":"1cfa8415-81a6-431f-a4da-b8988b4841b8","label":"化学構造式A","rotation":0}((:send))
この「画像タグ」は、AIへ指示する際に、自動的にアップロード画像に置換されて指示が行われます。なお「画像タグ」は、指示文の任意の位置に配置することができます。目的に応じて適切な位置に配置します。
「入力アシスト」を利用することにより、指示文を簡単に入力することができます。

入力アシストの選択
入力例から選択すると、項目指示の指示文をワンクリックで作成できます。選択後、必要に応じて内容を修正することも可能です。
| プリセット名 | 詳細 |
|---|
| 特許文書の要約・課題・解決手段の抽出 | 特許文書から重要な要素(要約、課題、解決手段)を体系的に抽出して整理するタスクです。それぞれの要素について簡潔かつ具体的な説明を提供します。 |
| 材料名と用途の関連付け抽出 | 特許文書から材料に関する情報(材料名、用途、具体的な実施形態、記載箇所)を体系的に抽出し、それらの関連性を明確にするタスクです。 |
| 実施例の抽出 | 特許文書から実施例に関する情報(実施例番号、内容、構成の特徴、機能・作用)を体系的に抽出するタスクです。 |
| 製造条件と効果の関連付け抽出 | 特許文書から製造条件とその効果を関連づけて抽出するタスクです。工程ごとの条件とその効果を体系的に整理します。 |
| 請求項1(符号付出力) | 請求項1の構成要素に対して明細書の参照符号を付けて出力します |
| 独立請求項(符号付出力) | 独立請求項の構成要素に対して明細書の参照符号を付けて出力します |
| 全請求項(符号付出力) | 請求項の構成要素に対して明細書の参照符号を付けて出力します(請求項数が多い場合には省略される場合があります) |
例えば、「実施例の抽出」を選択すると、特許文書から、実施例番号、各実施例の内容の抜粋、構成の特徴、機能・作用の特徴といった、実施例に関する情報を体系的に抽出する指示を自動的に入力できます。

「実施例の抽出」を選択
この「実施例の抽出」を選択すると、解析対象も自動的に「実施例」が選択されます。ただし、この「実施例」は、日本と米国の文書のみ収録しておりますので、その他の国の文書に対してこの指示を行う際は、「実施形態(ない場合は発明の詳細な説明)」にもチェックを入れてお進みください。

解析対象の自動選択
「AI入力アシスト」は、指示内容として抽出したい項目の情報を自由に入力すると、AIが項目指示文を自動で生成してくれる機能です。
「AI入力アシスト」を選択すると、「項目指示の作成支援」の画面に切り替わります。「抽出したい情報」の欄に抽出したい項目の情報を自由に入力し、AIモデルの選択をした後「項目指示文を作成する」を実行します。
特許公報から、発明に用いられている金属の材質(元素記号)、金属の用途、金属の適用部位、金属の主要パラメータ、のそれぞれを抽出したい。

「AI入力アシスト」の利用
実行すると、項目指示文が自動で作成され「JSON形式」で表示されます。必要に応じて編集した後、「作成した項目指示文を入力フォームに反映する」を選択すると、入力フォームへ内容が反映されます。

指示文内容の編集・反映

入力フォームへの反映

「項目属性」の割り当て
各項目(指示)欄の右端に表示されている「項目属性」の「▼」ボタンを選択し「自動/ テキスト/ 選択肢/ 数値」より割り当てる属性を選択します。
なお、属性の内容と割り当てルールや条件は以下の通りです。
| 項目 属性 | 内容 | 条件 |
|---|
| テキスト | 「要約」「理由」などのテキスト文書が対象。レポート機能で集計対象とすることができない | 数値・選択肢のどちらにも当てはまらないもの |
| 選択肢 | 「分類ラベル」や「ランク」「判定結果(有り,無し)」などが対象。レポート機能で集計できる | 出力される内容が30種類以下の数値、または記述内容が30文字以下のテキスト |
| 数値 | 記載有無を「0か1」で出力させる場合や、関連度などの「数値」が対象。レポート機能で集計できる | 出力内容が数値のみ |
「自動」を選択した場合は、この割り当てルールに従って項目属性が付与されます。また、指示をする際に「選択肢/数値」を割り当てたとしても、上記の条件を満たさない場合は、属性が「テキスト」となります。例えば、「選択肢」 を選択して指示を行ったものの、出力結果が31種類以上の値になった場合は、自動的に属性は「テキスト」になります。
なお、一括指示で処理した場合、この「項目属性」は処理後に変更することができます。
一括指示ツール画面の「•••(三点リーダー)」ボタンを選択し、「AI指示を確認」を選択すると、項目指示の場合は「項目属性を変更」ボタンが表示されます。このボタンを選択すると「項目属性の変更」のダイアログが開きますので、必要に応じて項目属性を変更し「適用する」を選択します。

「項目属性」の変更
これにより、「
査読支援ツール」の「
指示結果フィルタ」において、
フィルタ・ソート条件の設定ができます。また、「
レポート機能」においても「
数値」「
選択肢」に割り当てた項目については、「
集計項目(分類軸)」の対象とすることが可能になります。
「追加指示」を選択することにより、追加指示を入力することができます。

追加指示の入力
追加指示では、関連度の算定基準や分類に関する補足的な説明、用語の具体的な定義、概念の取り扱い方の他にも、出力形式(箇条書き、簡潔に出力)など任意の制約条件を追加することが可能です。追加指示を入力することにより、解析結果の出力品質を向上させることができます。
「指示を保存する」ボタンを選択すると、指示内容を保存できます。指示を保存することにより、別の特許文書や一括指示において、保存した項目指示内容を読み出して、指示を実行することができます。

指示の保存
また、「ダウンロード」ボタンより、指示文の表形式での保存やJSON形式でのエクスポート・インポートが可能です。

指示文の保存、インポート・エクスポート
STEP6:指示文や「追加指示」の内容と解析対象・解析処理を確認する
入力したメイン指示や項目指示、および「追加指示」の内容を確認し、解析対象、解析処理(トークン数超過時の処理など)を選択します。

指示文・「追加指示」の内容、解析対象・解析処理を確認
解析対象は、特許請求の範囲、全文等から任意の項目を選択できます。分析の目的、用途に応じて適切な項目をご選択ください。
実施例や図表を重点的にみたいときは「実施例」や「図面」「表」も選択します。
①チェックを入れた項目のみが解析対象となります。
その他の箇所は解析されませんので、ご注意ください。
②項目によっては解析対象とできる公報が限定される場合があります。
「課題」のように、項目名の後ろに「JP, US」などの国名が記載されている場合、当該項目は記載された国の公報のみが解析対象となります。
そのため、「課題」を選択した場合は、JPおよびUSの公報のみが処理対象となります。それ以外の公報(例:WO等)を対象とした場合は、エラーが発生しますのでご注意ください。
トークン数超過時の処理には以下の3つのオプションがあります。処理の目的や内容に応じて適切な選択肢を選択します。
特許文書がトークン数を超過した場合に、トークン数を超過しない範囲で重要箇所を自動的に抽出し、抽出した文書を解析対象とします。
特許文書がトークン数を超過した場合に、トークン数を超過しない範囲で先頭から所定の長さの文書を抽出し、抽出した文書を解析対象とします。
特許文書がトークン数を超過した場合に、AIアシスタントは回答しません。トークン数超過時に解析させたくない場合に選択します。
その他の処理設定として、「特許文書の画像・図面を除外する」にチェックを入れることにより、文書中の画像や図面を除外することができます。
また、「段落番号出力設定」することも可能です。段落番号のない文章を解析対象とする際は、「段落出力指示なし」または「根拠箇所出力指示」を選択することで、ハルシネーションを抑制できます。

その他の処理設定
最後に利用するAIモデルを選択し、「AIアシスタントに指示する」を選択して処理を実行します。

処理の実行
なお、「
一括指示ツール(バッチ処理))」を利用している場合は、AIモデルを選択した後、「
適用する指示の割り当て」を行います。続いて文書番号を入力し、「
読み込み確認」を選択して文書の読み込み確認をおこなった後、「
一括指示を開始する」を選択します。
画面右下のAIアシスタントからの回答欄に、項目ごとの回答結果が出力されます。

「項目指示」の出力結果
また、「一括指示ツール」を利用した場合は、複数の特許文書に対する出力結果をまとめて取得することができます。

一括指示による複数の特許文書に対する出力結果
この際、「指示内容ヘッダ」形式を選択すると、ヘッダに「項目指示の指示内容」を含めたExcel形式・CSV形式でのダウンロードや、クリップボードへのコピーが可能です。
これにより、どの指示内容に基づく結果であるかを後から確認しやすくなり、複数の結果を扱う場合でも対応関係を把握しやすくなります。

指示内容ヘッダ形式でのダウンロード

ダウンロード結果
以下は、項目指示機能の具体的な入力例、出力例を紹介します。
以下のように入力することにより、特定の特許文書に対して、要約と特徴語抽出を一度に出力させることができます。
メイン指示
以下の指示内容を実行し、指示IDごとに出力形式に従って出力してください。各出力は特許の本質を理解できるよう、具体的かつ分かりやすい文章で記載してください。
指示1:要約
項目内容:特許文書の内容を100文字程度で要約してください。発明の主要な特徴、効果、用途を含めて具体的に説明してください。
指示2:特徴語
特許請求の範囲の特徴語を10個抽出してください。

要約と用語抽出
要約
酸化窒素を生成するシステムは、プラズマチャンバと制御器を用いて、電圧と電流を調整しながら効率的に酸化窒素を生成する。(0001)
特徴語抽出
プラズマチャンバ, 制御器, 酸化窒素, 高調波周波数, デューティサイクル, 電極, 絶縁破壊, NO, NO2, 反応ガス

要約と用語抽出の出力結果
以下のように入力することにより、特定の特許文書から、文書中の複数の部材名と、用途、記載箇所、効果を関連付けて一度に出力させることができます。
メイン指示
以下の指示内容を実行し、指示IDごとに出力形式に従って、特許文書から材料に関する情報を抽出してください。抽出した情報は材料ごとに整理し、関連性が分かるように出力してください。
指示1:部材名
特許文書から部材名を抽出してください。複数の部材が記載されている場合は、主要な材料と補助的な材料を区別して、すべて抽出してください。
指示2:用途
各材料名に対応する具体的な用途を抽出してください。想定される使用方法や適用分野についても、具体的に説明してください。
指示3:記載箇所
材料名、用途、実施形態が記載されている段落番号や実施例番号を示してください。
指示4:効果
各材料の使用によって得られる効果や利点について、具体的に説明してください。

部材名、用途、記載箇所、効果の抽出
部材名
NO生成デバイス
用途
医療デバイスと共に使用され、酸化窒素を生成する
記載箇所
0020
効果
患者に酸化窒素を送達し、呼吸を助ける
部材名
プラズマチャンバ
用途
反応ガスからNOを生成する
記載箇所
0036
効果
所望の量のNOを含有する生成ガスを生産する

部材名、用途、記載箇所、効果の抽出の出力結果