「レポート機能」では、集合に対して行った指示の回答結果などをもとに、以下のような分析を行うことができます。
分析結果を簡単に可視化できます。例えば「課題」と「解決手段」の2つの観点で行った分類付与の結果をクロス集計することで、課題×解決マトリクスをサマリア内で簡単に作成できます。
作成したグラフに対する数値的な分析だけでなく、分析報告書もワンクリックで作成できます。
対象の区分に含まれる複数の特許文書に対して一括で指示することができるため、具体的にどのような内容の特許が含まれているかをすぐに把握できます。
特定の用語に関連のある特許を類似度が高い順にリスト表示できます。
このように、分析結果を視覚的に整理するだけでなく、作成したグラフ(複数のグラフに対しても可能)に対する「AI定量分析」と、グラフに含まれる各特許に対する「AI定性分析」の両方を行えるのが、本機能の特長です。IPランドスケープ業務において重要となる「定量分析」と「定性分析」の両方を、サマリアで実現できます。
本機能は、川上 成年 氏(株式会社知財デザイン 代表取締役 /弁理士(付記)・当社 技術顧問)監修のもと、開発いたしました。

監修:株式会社知財デザイン 代表取締役/弁理士(付記) 川上 成年 氏
・AI出力結果(分類、発明評価など)をサマリア画面上で手軽に集計でき、さらに検索や指示により、対象区分の内容をスムーズに深掘りできます。
・課題×解決マトリクスなどの、従来であれば多大な工数が必要だったグラフも、少ない工数で作成できます。
・AI出力結果や出願人・権利者・出願日・公開日などの「書誌事項」と、「外部から取り込んだデータ」を組み合わせてグラフを作成できます。
・AI定量分析により、「技術設計解の提案」などの分析報告書をワンクリックで作成できます。
レポート機能を利用するには、「一括指示ツール画面」において、作成した文書集合の「レポート」ボタンを選択します。
なお、「レポート」ボタンは、本機能をリリースした2025年9月7日以降に一括指示を行った集合と2025年9月6日までに一括指示を行った集合を、2025年9月7日以降に複製したもののみに表示されます。

レポート機能を選択
選択すると、「分析レポートツール」画面が開きます。デフォルトでは、「出願人・権利者」と「出願日」のグラフが作成された状態となっています。用途に応じて様々なグラフを追加できます。

分析レポートツール画面
「AI定量分析」「AI定性分析」「AI検索」を利用するためには、最初に検索ベクトルの作成が必要です。
画面左上の「AI検索・指示」ボタンを選択して画面右側に「AIパネル」を表示し、「検索ベクトルを作成する」を選択して、検索ベクトルを作成します。
なお、検索ベクトルの作成は、100文書につき1指示を消費し、1,000文書の集合に対して10分程度の時間を要します。

検索ベクトルの作成
「新たにグラフを追加する」を選択し、「集計項目数(次元数)」「集計項目(分析軸)」「グラフの種別」などを設定します。グラフの作成には、指示数の消費はありません。
また、事前に「
用語統制機能」により作成した統制辞書(名寄せ・分類名の統制等)を適用している場合は、グラフの項目名や集計結果、グラフ作成エリアのフィルタ選択肢にも、辞書の内容が反映されます。

グラフの作成
1.「集計項目数(次元数)の選択」で「1項目」を選択します。
2.「集計項目(分析軸)の選択」で「集計項目(分析軸)」と「系列の並び順」や「集計単位期間」など、表示された条件を設定します。
3.「グラフ種別」で『縦棒グラフ / 横棒グラフ / 円グラフ』のいずれか1つを選択し、「新たに追加する」を選択するとグラフが作成されます。

1次元グラフの項目設定
1.「集計項目数(次元数)の選択」で「2項目」を選択します。
2.「集計項目(Y軸)の選択」「集計項目(X軸)の選択」で、それぞれ分析軸を設定し、「表示数」や「系列の並び順」など表示された条件を設定します。
3.「グラフ種別」で、『ヒートマップ / バブルチャート / 折れ線グラフ / 面グラフ / 棒グラフ』のいずれか1つを選択し、「新たに追加する」を選択するとグラフが作成されます。

2次元グラフの項目設定
『バブルチャート』は、円の大きさを「件数に応じる」「固定」から選択できます。数値や年・日付の間隔を反映した表示も可能です。
また、『折れ線グラフ / 面グラフ / 棒グラフ』では「重ね」「積み上げ」表示に対応します。『棒グラフ』では「並列」表示にも対応します。
「集計項目の選択」のメニューには、以下の項目が表示されます。2項目(クロス集計)グラフの場合は、Y軸・X軸に同一の出力結果(分類付与の小分類など)を割り当てることもできます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 書誌事項 | 出願人・権利者,発明者,出願日,公開日 |
| 一括指示の処理結果 | 分類支援機能,対比支援機能,発明評価支援機能,項目指示機能(※),構造化抄録 |
| DOCDB書誌 | 公開情報,出願情報,言語情報,関係者 |
| 外部インポートデータ | 外部からExcelやCSVファイルで取り込み「データ型」に割り当てた項目 |
(※)「
項目指示機能」の結果を利用する場合は、「
項目属性」を割り当てる際に「
選択肢」または「
数値」を指定する必要があります。詳細は「
項目指示機能」の「
AIアシスタント・ウィザードの操作手順:STEP3:「項目属性」を割り当てる」をご参照ください。

例:出願人ごとの分類傾向を円の大きさで比較
分類付与の回答結果は、「分析軸(Y軸・X軸)」として「大分類」や「小分類」を選択することが可能です。
case. 1
例えば、「課題」と「解決手段」でそれぞれ分類付与を行い、一方をY軸、他方をX軸に割り当てクロス集計することで、課題×解決マトリクスを作成できます。
case. 2
分類付与の際に、1つの分類定義の中で「課題」と「解決手段」を大分類としてまとめて設定し、分類付与を行います。「分析軸(Y軸・X軸)」の両方に回答結果の「小分類」を割り当てクロス集計することで、課題×解決マトリクスを作成できます。
AI定量分析では、作成したグラフに関する「技術設計解の提案」などの「分析報告書」を作成できます。
定量分析の対象とするグラフの「定量分析」にチェックを入れます。複数のグラフにチェックを入れることも可能です。入力後「アシスタント」ボタンを選択します。

AI定量分析の利用
選択すると画面右側に「AI定量分析」タブが選択された状態で「AIパネル」が表示されます。「AI指示」の欄に、直接指示を入力できるほか、「指示プリセット」より、簡単に指示文を入力することもできます。

指示プリセットの選択
「編集」を選択すると、指示文入力欄を大きく表示させて確認・編集できます。「PDF/WORD」「画像」ボタンより、画像や画像入りのWordファイルおよびPDFファイルの取り込みも可能です。

指示入力欄の拡大表示
指示プリセットメニューは次の通りです。なお、このプリセットメニューは内容を編集したり、プリセット自体を追加したりできます。
| 指示メニュー | 概要 |
|---|
| 技術設計解の提案 | 課題×解決手段マトリクスの集計データ解析し、重要課題・重要解決手段・推奨設計パターン・具体的設計例をAIが自動的に提案します |
| ホワイトスペース分析 | マトリクス上の空白セル(0-数件)から、誰も挑戦していない革新的な課題×解決手段の組み合わせを発見し、新規事業機会をAIが自動的に提案します |
| 課題×解決手段ずらし | 各課題に対する主流解決手段から非主流の代替アプローチへ「ずらす」ことで、競合が少ない差別化ルートを発見し、独自のポジショニング戦略を提案します |
| 新規アイデア(少数技術の横展開) | マトリクス内に既に存在する少数技術(件数は少ないが実績あり)を特定し、より多くの課題領域へ横展開する育成戦略を提案します |
| 汎用クロス集計分析 | 任意の2軸(用途×目的、企業×用途、技術×技術など)で集計されたデータを体系的に分析し、分布特性・集中領域・空白領域・戦略的示唆を導出します |
| 競合動向分析 | 出願人(企業・研究機関)と技術分類のクロス集計から、各プレイヤーの技術注力領域、競合状況、差別化ポジションを分析します |
| 技術トレンド分析 | 出願日(年度)と技術分類のクロス集計から、技術の時系列変化、成長領域、衰退領域、新興技術を特定します |
| 企業出願動向分析 | 出願人と出願年度のクロス集計から、各企業の出願活動の推移、研究開発投資の変化、市場参入・撤退のタイミングを分析します |
| 発明者・キーパーソン分析 | 発明者と技術分類のクロス集計から、各技術領域のキーパーソン、発明者の専門性、人材の流動性を分析します |
また、「指示プリセット」の左側のボタンより、指示プリセットの内容を一覧表示できます。この指示の概要やユースケース、カテゴリ、指示対象をご確認ください。「反映」ボタンを選択すると、「AI指示」の欄に指示文が入力されます。

指示プリセット一覧
次に、「査読対象項目(指示に含めるデータ)」において、分析対象とするグラフを選択します。「アシスタント」ボタンを選択する前に各グラフに表示されている「定量分析」にチェックを入れると、自動的にグラフが選択された状態になっています。

分析対象項目の選択
対象を選択し、AIモデルを設定後「送信」を選択すると、「AIパネル」の回答欄に「分析報告書」が作成されます。作成されると「分析報告書をダウンロード」が表示され、Word形式でダウンロードできます。

分析報告書のダウンロード

Word形式の出力
作成したグラフ上にカーソルを合わせてクリックすると、以下の4つのメニューが開きます。
・この区分でAI指示を行う
・この区分でAI検索を行う
・この区分で査読支援画面を開く
・この区分に対するグラフを作成する

グラフの活用方法
なお、対象とする区分を複数選択してまとめて指示することも可能です。「Mac 」の場合は、「command」キーを、「Windows」の場合は「ctrl」キーを押しながら区分エリアを選択すると、複数の区分を選択できます。
複数の区分を選択した場合は、選択している区分の数も表示されます。プルダウンメニューに「選択をクリア」が表示されるようになるため、ここから選択をクリアすることもできます。

グラフ区分の複数選択
画面右側に「AI定性分析」タブが選択された状態で「AIパネル」が表示されます。ここでは、対象の区分に含まれる特許文書に対して、一括で指示を行うことができます。
まず、「AI指示」の欄に指示内容を直接入力します。「編集」ボタンを選択し、指示文の入力欄を大きく表示させて確認・編集することもできます。また、「PDF/WORD」および「画像」ボタンより、画像や画像入りのWordファイルおよびPDFファイルの取り込みも可能です。

指示の入力

指示入力欄の拡大表示
また、「指示プリセット」より、あらかじめ用意された指示内容をプリセットメニューより選択し、指示文を入力することもできます。

指示プリセットの活用
指示プリセットメニューは次の通りです。なお、プリセットメニューは内容を編集したり、プリセット自体を追加したりできます。
| 指示メニュー | 概要 |
|---|
| 集合要約の作成(出願人・権利者に注目) | 特許文書群から特徴語・重要語を抽出し、出願人・権利者ごとに分類・グルーピングすることで、各社の技術的関心や開発傾向をAIが自動的に要約します |
| 集合要約の作成(出願時期に注目) | 特許文書群から特徴語・重要語を抽出し、出願年ごとに分類・グルーピングすることで、技術開発の時系列的な変遷や各時期のトレンドをAIが自動的に要約します |
| 集合要約の作成(技術的観点に注目) | 特許文書群から特徴語・重要語を抽出し、技術分野・用途・技術課題×解決手段の観点で分類・抽象化することで、特許集合全体の技術的傾向をAIが自動的に要約します |
| 共通点の抽出(技術的観点に注目) | 特許文書群から特徴語・重要語を抽出し、技術分野・用途・技術課題×解決手段の観点で整理・統合することで、特許集合全体に共通する技術的特徴をAIが自動的に抽出します |
また、「指示プリセット」の左側のボタンより、指示プリセットを一覧表示でき、指示の概要やユースケース、カテゴリ、指示対象を確認できます。「反映」ボタンを選択することで、「AI指示」の欄に指示文を簡単に入力することが可能です。

指示プリセット一覧
次に、「査読対象項目(指示に含めるデータ)」にて対象項目を選択します。
デフォルトでは「本文コンテキスト」が選択され、また「指示プリセット」を利用した際は自動で推奨項目が選択されますが、ユーザ様自身で自由に選択できます。本文以外の「出願人・権利者」や「出願日」などを対象項目とすることも可能です。ただし、「本文コンテキスト」を選択しなかった場合、本文の内容は全く参照されませんのでご留意ください。

査読対象項目の選択
さらに、「参照データ」より、集合に対して行ったAI指示の出力結果や外部インポートデータを選択して対象項目とすることもできます。

参照データからの選択
このうち、対象となるAI指示出力結果(項目)は次の通りです。
・一般指示の「クイックアシスト」
・レポート機能の「集計項目(分類軸)」
・「集計項目(分類軸)」の選択肢に表示される「分類支援機能 / 対比支援機能 / 発明評価支援機能 / 項目指示機能 / 構造化抄録」の項目
例えば「
項目指示機能」で観点要約を作り、複数の公報に対してその観点要約を対象に指示をしたり、「
クイックアシスト」を利用して作った要約などを指示対象に含めることができます。
「査読対象項目(指示に含めるデータ)」を選択する際に「各ドキュメントを識別する」というオプションを選択できます。
各ドキュメントの識別情報を含めると、(特許文書1は...、特許文書2は...)などの「各ドキュメント」の説明ばかり行ってしまい、全体要約を行ってくれない傾向があります。
そこで、この設定を「無効」にすることで、生成AIに送信されるプロンプト内で、各ドキュメントを識別するための公報番号が生成AIへ送信されないようにします。
こうすることにより、個別文書ではなく、文書集合全体に着目した要約が作成されやすくなります。全体傾向を把握したい場合はこの設定を「無効」にすることをおすすめします。

「各ドキュメントを識別する」をオフにする
AIモデルを設定した後「送信」ボタンを選択すると、複数文書に対して指示が実行され、「AIパネル」の回答欄に回答結果が表示されます。複数の指示を行った場合は、回答結果にフィルタをかけて表示することもできます。
他にも、回答欄の右上に表示された「
窓型」ボタンを選択して、
そのまま「査読支援ツール」画面を表示したり、「
グラフ型」ボタンを選択して、
選択した区分に対するグラフを作成できます。

フィルタの設定とその他
各回答結果の右上に表示される、「窓型」ボタンを選択すると、回答結果を拡大表示できます。また「矢印」ボタンを選択すると、指示と回答を様々な形式(クリップボードへコピー・Excel形式・CSV形式・Word形式・TXT形式)でのダウンロードが可能です。

回答結果の表示

回答結果の拡大表示

AI指示と回答のダウンロード
case. 1
指示文に『この発明の共通点を教えて』と入力すると、共通点(1)、共通点(2)...のような回答が出力されます。また、回答とともに、明細書中の参照箇所(請求項番号)が、各特許文書ごとに表示されます。
このように、対象の区分にどんな発明が含まれているかを簡単に確認できます。
case. 2
課題×解決マトリクスを作成した後、対象の区分を選択し『どんな課題に着目してますか』等と入力することで、各特許文書が、具体的にどの課題に着目し、また具体的にどんな解決方法を提示しているかを簡単に把握できます。
画面右側に「AI検索」タブが選択された状態で「AIパネル」が表示されます。
ここでは対象の区分に含まれる特許文書について、一括で検索をかけることができます。なお、「AI検索」については指示数の消費はありません。
「検索語」の入力欄に着目する用語を入力し、「件数」ボタンのプルダウンメニューから上位何件を表示するかを選択します。表示件数は「20 / 40 / 60 / 80 / 100」より選択できます。
入力した後「検索」ボタンを選択すると、特許公報リストが「類似度」の高い順に「類似度」の数値とともに表示されます。

AIパネルでの「AI検索」
リストの右上に表示される「
〇件を査読支援画面で開く」を選択すると、リストに含まれるすべての特許文書を「
査読支援ツール」画面に表示できます。また、個々の特許文書番号の横に表示される「
開く」を選択すると、個々の特許文書を「
査読支援ツール」画面で表示でき、スムーズに査読作業を進められます。

検索リストの査読画面表示
対象の区分に含まれる特許文書のみを、「
査読支援ツール」画面の査読エリアと文書一覧エリアに表示します。
なお、この区分に含まれる特許文書のみを表示するようにフィルタがかかった状態で「査読支援ツール」画面が表示されるようになっており、新たに集合が作成されるわけではありません。このため、「査読支援ツール」画面の上部には、対象区分のフィルタ条件が表示されます。このフィルタ表示を削除することで、集合に含まれるすべての特許文書を表示できます。

「この区分で査読画面を開く」からの査読支援ツール画面表示
特許集合全体ではなく、対象の区分に含まれる特許文書のみを用いて様々なグラフを作成することができます。このメニューからグラフを作成する場合は、「2.フィルタ」の項目に、自動的に適用されるフィルタ条件が入力されます。

「この区分に対するグラフを作成する」を選択
各グラフの右上に表示される「操作」ボタンを選択すると、グラフの変更・複製・削除が可能です。
また、「系列ラベルを編集する」を選択すると、ラベルの順番などを編集できます。

「系列ラベルを編集する」の選択
「系列ラベルを編集する」を選択すると、「系列ラベル編集」画面が開きます。
上下の「矢印」ボタンでラベルの並び順を変更したり、「瞳型」ボタンを選択して、一部のラベルを非表示にすることができます。
編集した後「保存」を選択して、編集内容を適用します。なお、左下の「編集内容をクリア」を選択すると、元に戻すことができます。

系列ラベル編集画面
他にも、「メモを編集する」を選択すると、グラフに対するメモを編集できます。「鉛筆」ボタンを選択して、グラフのタイトルを編集することも可能です。

グラフデータの操作・メモの編集

タイトルの編集
また、「保存」ボタンより、グラフの集計データや元データをExcel形式やCSV形式で保存できます。

グラフデータの保存

集計データのExcel保存
さらに、画面上で作成したグラフを画像として保存することも可能です。
「グラフを画像として保存」を選択すると、出力フォーマットの設定画面が開きます。お好みの条件を選択して画像をダウンロードします。なお、「円グラフ」と「ヒートマップ」については、選択肢にSVG形式がなく、またアスペクト比も指定できませんので、その点ご留意ください。

グラフの画像保存

出力フォーマットの設定

画像データの出力サンプル
この「分析レポートツール」画面は、固定のURLが発行されます。URLを送ることで、作成したレポートを他のメンバーと共有することもできますので、ぜひご活用ください。