特許権は通常、各国毎に独立した権利が付与されます。つまり、日本で特許を取得した発明が、米国やその他の国で保護されることはありません。米国や、その他の国でも発明を保護したい場合は、別途それぞれの国へ特許出願を行い特許権を取得する必要があります。
そのため、多くの企業は、同じ発明を複数の国へ特許出願し権利化を行います。それらの、特許出願のまとまりを「パテントファミリー(特許ファミリ)や◯◯国対応特許出願」とよびます。正確には一の特許出願に対して優先権を主張して各国(自国も含む)へ特許出願した「特許出願のまとまり」をパテントファミリーとよびます。
複数国にまたがり生産、販売予定の製品を開発するにあたり特許侵害のおそれのある特許が見つかった場合、その特許のパテントファミリーを調査することにより、同一発明・同一観点についての特許侵害調査を広い地域を対象として効率的に行うことができます。
なお、パテント・ファミリーには複数種類ありますが、パテント・インテグレーションが対応しているパテント・ファミリーはINPADOC extended patent family(拡張ファミリー)とよばれるもので、ある優先権主張番号から直接的または間接的にリンクしている特許文献をまとめたグループに関するパテントファミリー となります。同じ拡張ファミリーに属する文献は、技術内容は類似しているが必ずしも同一のものではありません。
特許文献の 抄録表示機能(個別案件)では、パテントファミリーを簡単に確認することができます。まず、表示されている特許文献にパテントファミリーがある場合には、画面左上のボタンファミリボタンが赤くなります。
ボタンの右側をクリックすると、パテントファミリーの一覧がプルダウンメニューで表示されます。
確認したいパテントファミリーをメニューから選択すると、選択された特許文献が新たなタブへの読み込みが行われます。
ボタンの左側をクリックすると、各国パテントファミリーを書誌事項とともにリスト形式で一覧表示することができます。 この場合も、国旗アイコンをクリックすることにより、特許文献を新たなタブへ読み込ませることができます。これにより、特許文献を切り替えて表示することができます。