特許価値指標を用いた特許放棄


特許は保有しているだけで毎年政府へ維持年金を支払わなければなりません。特許の維持年金削減のため、多くの企業では定期的に特許を放棄しています(特許棚卸)。一方、どのような特許を維持し、どのような特許を放棄するかは技術評価の難しさもあり、多くの企業が頭を悩ましています。

価値評価指標を使った特許棚卸

パテント・インテグレーションを活用することにより生産的に特許棚卸を行うことができます。まず、対象とする母集団を作成します。例えば、自社保有特許の母集団を作成してみます。

次にPIスコアで特許を並びかえましょう。今回は、特許放棄の対象となる価値の低い特許を優先的に検討するため「昇順」で並べかえます。

権利範囲の狭い特許は低いPIスコアとして評価されています。

どの程度の特許を放棄するかは企業方針にもよりますが、予算から特許放棄 割合が確定していれば、例えばPIスコア下位30%から半分(15%)を放棄するといった特許棚卸をすることができます。同じ15%を放棄するにしろこれまでは全特許から15%を探していたのに対し、検討特許数を70%減らすことができ作業負荷を軽減させることができるとともに、より精度の高い資産棚卸を行うことができます。

実務上のヒント

特許棚卸は全件に対して毎年行う必要性はありません。維持年金は国にもよりますが、日本であれば4年目~6年目、7年目~9年目、10年目~と3段階の料金設定となっているため料金のステージが上がる特許のみを対象として棚卸を行えば充分でしょう。例えば、日本では10年目以降の維持年金が割高であるため、出願から9~10年目の特許のみを対象として検討しても大きな効果があるでしょう。

また、そのほか、日本では請求項数に応じても維持年金が割高になってしまう(請求項13個で基本料金の2倍)ため、PIスコアや料金ステージに応じて請求項毎に特許放棄することにより、よりきめ細かい特許資産の棚卸を行うことができ、事業の効率的に貢献します。例えば、重要性の低い特許は7年目に請求項を1項のみ残して放棄し、10年目にも活用されていない場合には放棄するといった選択肢も考えられるでしょう。

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